日本の原子力施設と使用済み核燃料

日本の原子力施設
日本には54の原子力発電所*1と、核燃料サイクル施設(六ケ所村再処理工場)、高速増殖原型炉もんじゅの(福井県敦賀市)があります。核燃料加工工場もあり、5つの加工事業者により7つの事業所で操業を行っています。*2  
茨城県の東海村には、ウラン加工工場がありましたが、1999年に死者2名を出す臨界事故が起き、この工場は閉鎖されました。*3 &4
規模はかなり小さいですが、大学にも研究のための原子炉があります。

運転中の原発(2011年12月20日現在)
現在、運転中の原発は7基です。*5&6  運転停止をしてストレステストを実施した場合、来年の5月に54基全てが運転停止になる可能性もあります。*7&8 
2011年7月11日までの全国の原発の運転状況の詳細については⇒「(社)日本原子力産業協会、日本の原子力発電所(福島事故前後の運転状況)」をご覧下さい。
 
高速増殖原子炉もんじゅ
もんじゅは、高速中性子によって燃料を増殖する原子炉で、ナトリウムで冷却されています。*9  もんじゅの炉心には約1.4トンのプルト二ウムを含む燃料が装荷されています。*10   原子炉の冷却にナトリウムを使用しますが、ナトリウムは水や空気に触れると燃え出す性質があります。*11&12 プルトニウムとナトリウムは危険性が高く、ナトリウム漏えい事故などにより開発を断念した国もあります。*13&14 
1991年に試運転を開始しましたが*15、1995年(平成7年)にナトリウム漏れ事故を起こし試運転は中断されまそた。2010年(平成22年)5月に試運転を再開しました。*16  同年8月に、原子炉容器内に炉内中継装置が落下し、2011年6月に引き抜き作業を完了しました。*17
もんじゅの開発費は、これまで1980~2011(S55年~H23年まで)9,481億円かかっており*18、今後は開発費に216億円、当面の運転にかかる経費は年間約230億円かかります。*19

青森県六ケ所再処理工場(核燃料サイクル) など
再処理工場:現在試運転中で2012年にしゅん工予定です。*20  これまで、全国から再処理のための高レベルの使用済み核燃料を累計累計3,258トン(試験等で使用した分を差し引いた場合、在庫約2,800トン)を受け入れています。*21 再処理をしても放射性廃棄物は必ず出ます。*22 
高レベル放射性廃棄物貯蔵センター:操業中。全国の使用済み核燃料をイギリスのセラフィールド社(Sellafield Ltd)とフランスのアルバ社(ALEVA) ラ・アーグ再処理工場(La Hague : recyclage des combustibles usés)へ移送し、ガラス固化体に再処理をされた高レベル放射性廃棄物が返却されます。*23   この貯蔵センターで30~50年間冷却後、最終地下処分場に埋設する予定です。*24  この貯蔵センターではこれまで累計1,338本のガラス固化体を受け入れました。*25   2,880本まで貯蔵可能で、今年はイギリスから900本返還される予定です。*26   
最終処分(地層処分)場は建設予定地を含め何も決まっていません。*27
ウラン濃縮工場:原発(軽水炉)の燃料として使用するために天然ウランを濃縮します。*28  現在、遠心分離機交換中で2011年9月を目途に運転再開予定です。*29  
低レベル放射性廃棄物埋設センター:現在操業中で、全国の原発より受け入れた低レベル放射性廃棄物は累計200リットルのドラム缶235,939万本で、その内234,907埋設されています(2011年6月末)。*30   この施設には合計200リットル40万本のドラム缶を埋設できます。*31    廃棄物の放射能が安全上問題のないレベルになるまでの約300年間この施設で管理を続けます。*32   埋設センターを増設する計画があります。*33 
MOX燃料工場:原発から出る使用済み核燃料の再処理をすると、まだ使えるウランとプルトニウムを回収することができます。これらを使ってMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料、Mixed Oxide Fuel)を製造します。工場は2010年10月に着工され、しゅん工予定は2016年です。*34

使用済み核燃料中間貯蔵施設
使用済燃料中間貯蔵施設は、原子力発電所で使い終わった燃料を再び燃料として使用できるように再処理するまでの間、貯蔵しておく施設です。
六ケ所村再処理工場で、使用済み核燃料の受け入れができなくなるため、現在、青森県むつ市に使用済み核燃料中間貯蔵施設を建設中です。*35

使用済み核燃料最終処分(地層処分)場
日本には使用済み核燃料の最終処分場がありません。まだ何も決まっていませんが、
原子力発電環境設備機構(NUMO)では、2018年(H30)頃を目途に最終処分施設建設地を選定する予定です。*36
モンゴル国内に「使用済み核燃料の貯蔵施設」を建設し、モンゴル産ウラン燃料を購入した場合、使用済み核燃料をモンゴルが引き取るという計画が日本、モンゴル、アメリカの間であると、2011年7月18日に報じられました。*37 しかし、日本やモンゴルの市民による反対運動により、この計画は中止となりました。

核燃料加工工場
5つの加工事業者が7つの事業所で操業を行っています。
グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン(工場:神奈川県横須賀市)、三菱原子燃料株式会社(工場:茨城県東海村)、原子燃料工業株式会社(工場:大阪府熊取町と茨城県東海村)、日本原子力研究開発機構(岡山県鏡町)、日本原燃株式会社(青森県六ケ所村:ウラン濃縮工場とMOX燃料工場のことです)です。*38

JCOウラン加工(濃縮など)工場(1999年閉鎖)
株式会社ジェー・シー・オーのウラン加工工場で、1999年9月30日に臨界事故(死者2名、被ばく者666名*6)を起きました。この事故が原因で、東海村燃料加工工場は加工事業許可取消し処分となり閉鎖されました。*39

六ケ所再処理工場のことを知れば知るほど、大量の使用済み核燃料を青森に人たちだけに押し付けていたということに気付き、本当に申し訳ない気持ちになりました。また、もんじゅは開発費も時間もかかり、水と空気に触れると燃える性質のある危険なナトリウムを冷却材として使っています。事故が起きないことを祈るばかりです。もんじゅの開発費を自然再生エネルギーの開発にするというのはどうでしょうか? 
安全のことを考え、使用済み核燃料を増やさないためにも原発を含めた原子力施設は全て運転停止をし廃止にした方がいいなと思いました。  

原子力施設、放射能、原子力災害時については→こちら

*1:社団法人日本原子力産業協会、日本の原子力発電所の立地点 
*2:原子力安全・保安院、原子力安全規制の業務内容、加工工業の安全規制 
*3:原子力安全・保安院、原子力安全・保安院通信 2009 DECEMBER Vol.18 
*4 :内閣官房緊急事態の事例 JOC事故
*5:社団法人日本原子力産業協会HP、日本の原子力発電の概要(プレスキット)  
*6: YAHOO!ニュース 原発稼働7基 再開めど立たず フジサンケイビジネスアイ(2011年12月20日) 
*7:毎日jp 九電やらせメール:「やらせ的手法」常態化か 集会も動員 2011年7月15日 
*8:毎日jp クローズアップ2011:全原発耐性テスト 再稼働、突然「待った」2011年7月7日 
*9:独立行政法人日本原子力研究開発機構 もんじゅの紹介、設備概要
*10:「もんじゅ」に関する質問コーナー3.「怖い核の暴走」について 私たちの見解
*11:独立行政法人日本原子力開発機構、ナトリウムの働き
*12:YOMIURI ONLINE 福島からの警告 一覧 第1部 崩れた「安全神話」<6>「もんじゅ」厳しい視線 2011年6月19日
*13:財団法人高度情報科学技術研究機構、イタリアの高速増殖炉研究開発 (03-01-05-10)
*14:独立行政法人日本原子力開発機構、海外の動向、世界中の国々が高速増殖炉開発から撤退しているのに、なぜ日本だけが開発を進めるのか?(ご回答)
*15:独立行政法人日本原子力研究開発機構 もんじゅのあゆみ、設計・建設・試運転の軌跡、1.試運転の概要
*16:独立行政法人日本原子力開発機構、性能試験と研究開発活動、本体工事
*17:独立行政法人日本原子力研究開発機構、炉内中継装置引抜き・復旧工事 
*18:独立行政法人日本原子力研究開発機構「もんじゅ」についてお答えします 2.1「もんじゅ」の研究開発にかかった経費はいくらか?
*19:独立行政法人日本原子力研究開発機構「もんじゅ」についてお答えします2.2 今後「もんじゅ」の研究開発に必要な経費はいくらか?
*20:日本原燃株式会社事業の現況、再処理事業、再処理工場の工事状況
*21:日本原燃株式会社事業の現況、再処理事業、再処理工場(使用済み燃料・受け入れ・貯蔵施設)の操業状況
*22:日本原燃株式会社業業の概要、再処理事業、再処理とは
*23:日本原燃株式会社事業の概要、廃棄物管理事業
*24:日本原燃株式会社事業の概要、高レベル放射性廃棄物とは
*25:日本原燃株式会社事業の現況、廃棄物管理事業、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターの操業状況 
*26:日本原燃株式会社事業の現況、廃棄物管理事業、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター
*27:原子力・安全保安院HP、質問と回答Q23. プルサーマルで発生する使用済燃料の最終処分場はいつきめられるのですか。 A23.
*28:日本原燃株式会社事業の概要、濃縮事業、ウラン濃縮
*29:日本原燃株式会社事業の現況、濃縮事業、遠心分離機の研究開発(研究開発棟)
*30:日本原燃株式会社事業の現況、埋設事業、低レベル放射性廃棄物埋没センター操業状況
*31:日本原燃株式会社事業の概要、埋設事業、低レベル放射性廃棄物埋没センター
*32:日本原燃株式会社事業の概要、埋設事業、埋設後の段階管理
*33:日本原燃株式会社事業の現況、埋設事業、低レベル放射性廃棄物2号埋設ピットの増設工事について(概要)
*34:日本原燃株式会社事業の概要、MOX加工事業、MOX燃料工場
*35:青森県、使用済み核燃料中間施設の概要 原子力立地対策課
*36:原子力・安全保安院HP、質問と回答Q23. プルサーマルで発生する使用済燃料の最終処分場はいつきめられるのですか。 A23.
*37:47news 使用済み核燃料をモンゴルに貯蔵 日米との合意原案判明 2011/07/18  
*38:原子力安全・保安院、原子力安全規制の業務内容、加工工業の安全規制 
*39:原子力安全・保安院HP 原子力安全条約第2回検討会合(2002年4月15-26日)日本国別報告書に対するコメント/質問への回答 P2
*この記事の写真は浜岡原子力館内で撮影したものです。
*このブログ記事のデータは2011年7月23日現在のものが主となっています。

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