文部科学省は福島県内の学校の安全基準を年間1~20mSv(ミリシーベルト)とし、校庭の放射線量が毎時3.8μSv以上の学校などでの屋外活動を制限しました。*1、*2
子どもが1年間に浴びる放射線量が年間最大20mSvというのは、大丈夫なのだろうかと心配になりました。
文部科学省に電話をして聞いてみると、国際放射線防護委員会(ICRP)のPublication109(緊急時被ばくの状況における公衆の防護のための助言)に基づき、この数値を決定したということでした。
確かに、国際放射線防護委員会(ICRP)Publication109には、原発事故等の緊急時における放射線量の基準値について書かれています。
しかし、子どもについて具体的なことは書いてありませんでした。*3
心配性の私は、もう少し調べてみました。
BBC(英国放送協会)の記事によると、年間20mSvというのは、原発で働く人の限界量でした。*4 !!ビ ックリ!! このBBCの記事の数値は、中電や東電が会員になっているWorld Nuclear Associationのデータを基にしています。*5
BBC(英国放送協会)の記事にはこんなことも書いてありましたよ。
「人々は、自然環境において、個人差はあるけれど、平均で約2mSvの(自然)放射線量を浴びている。
国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告を基に、イギリスでは、原発などから出る一般公衆への放射線量を年間1mSvと規定している。
・・・中略・・・
子どもたちは成長による細胞分裂が盛んなため、大人に比べ放射線量を浴びた場合の影響を受けやすい」*4
調べれば調べるほど、子どもたちへの放射線量の限界量が年間最大20mSvというのは心配です。
福島の子どもたちが、安全な場所で勉強し、屋外で思いっきり遊べる環境を作るにはどうしたら良いのでしょうか?
良い考えがあったら、ぜひ、文部科学省に電話やメールで連絡をしてみて下さい。
文部科学省のHPは⇒こちら
現在、複数のNGOが、日本政府に対し「子ども年1~20mSvの安全基準値」の撤回を求める電子署名を集めています(STOP!浜岡原発が行う電子署名ではありません)。
電子署名は⇒こちら
*1:asahi.com 学校の放射線量、暫定基準を公表 文科省 2011年4月20日
*2:文部科学省 福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について平成23年4月19日
*3:ICRP INTERNATIONAL COMMISSION ON RADIOLOGICAL PROTECTION Publications 109
*4:BBC(英国放送協会) NEWS Q&A: Health effects of radiation exposure 18 April 2011
*5:World Nuclear Association Nuclear Radiation and Health effects
浜岡原発運転停止に賛同♥⇒ここをクリック!